冠元穎粒による抗老化機序は抗酸化作用によるものと考えられた。活性酸素産生のような酸化的ストレスは組織や細胞に傷害を与える。また、酸化的ストレスはCOX-2、iNOSのような前炎症性反応に関わるタンパクの制御に関係するNF-“Bの核への移行を促進する。さらに加齢でのミトコンドリアの障害を誘導するBaxとBcI-2の制御を介して細胞質からミトコンドリアへのチトクロームcの遊離を促進する。冠元穎粒の作用機序は主に、ミトコンドリアからの活性酸素遊離とすることによりNF-“Bの核内移行を抑制し、結果としてCOX-2,iNOS、HO-1、BaxおよびBcI-2タンパクの発現を阻害すると考えられる。さらに、冠元穎粒はグルタチオン酸化還元サイクルを制御することにより、加齢に関与する酸化的ス
トレスを抑制することが推測された(図13)。

図12.加齢に関与する酸化的ストレスに対する冠元穎粒の抑制作用機序仮説
冠元顆粒薬理解説「4-4 まとめ」01

図14に示すように冠元穎粒の抗老化作用は、活性酸素の生成抑制、抗酸化システムの
促進および細胞や組織を障害する物質の除去や修復によると考えられる(‘7)

図14。冠元穎粒の老化抑制仮説のまとめ
冠元顆粒薬理解説「4-4 まとめ」01